ガードインターバルによる周期定常性劣化を補償する低複雑な周期定常性検出法(無線通信のための信号処理及び一般)

概要

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本稿では,自律分散コグニティブ無線システムにおける,低複雑で高精度な周期定常性に基づく信号検出法を提案する.自律分散コグニティブ無線では,他者の周波数資源の運用状況を認識するため,スペクトル検出技術が用いられる.検出技術として,信号固有の周期定常性を識別する周期定常性検出法が提案されている.しかし,被検出無線機が遅延波からの干渉を回避するために挿入したガードインターバル(Guard Interval, GI)によって,周期定常性が大きく劣化することが報告されている.これまでに,劣化した周期定常性を補償するため,オーバサンプリングによる高分解能化が検討されている.しかし,計算量が大きくなるだけでなく,定常性検出値が2分され,低電力化に伴い雑音耐性が低い.提案検出法では,検出時間をシンボル時間に限定した.これにより,検出シンボルの不連続性を緩和し,周期定常性を改善する.さらに,非同期タイミングでの検出に伴う,検出信号の不連続性を緩和するため,GI時間を単位とする遅延線検出器を用いた.これにより,様々なタイミングでの定常性検出結果の中から,不連続性がない高い相関値となる信号を選択的に検出できる.計算機シミュレーションにより,従来法に比べ提案検出法が複雑さを低く抑えながら,同時に高い検出精度を達成することを示す.
社団法人電子情報通信学会の論文
2011-01-13

ガードインターバルによる周期定常性劣化を補償する低複雑な周期定常性検出法(無線通信のための信号処理及び一般)

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