ミトコンドリアDNAの多型とミトコンドリアプラスミドの有無によるエノキタケ栽培株の判別
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概要
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エノキタケの栽培株を特徴づけるため,野生株14株,栽培株12株についてミトコンドリアDNA(mtDNA)のBglII切断パターンとミトコンドリアプラスミドの有無,そのコピー数を比較した.その結果,すべての栽培株は2種類のプラスミド(pFV1:8.3kb,pFV2:8.9kb)を保持していた.野生株では,14株中5株がプラスミドDNAを保持しており,そのうちの3株がpFV2のみ,1株はpFV1,残りの1株は栽培品種と同様に両方のプラスミドを持っていた.栽培株におけるプラスミドの総コピー数は,ミトコンドリアゲノムあたり15から40に達しており,野生株の3倍から8倍になっている.mtDNAをBglIIで切断すると,野生株はその地理的起源によらないパターンの多型を示し,大きく分けて3つのグループに分かれた.一方,栽培株のmtDNAは白色系,純白系ともすべて同じであった.さらに,そのBglII切断パターンにはpFV1と相同性を示す特徴的なDNA断片が存在していた.pFV2は,核DNA,mtDNAのいずれとも相同性がなかった.
- 2001-10-31
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