株式会社コスガにおける家具シリーズ・スタイル・デザイナーの変遷 : 戦後日本における木製家具及びベッド製造企業の家具意匠に関する歴史的研究(4)
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概要
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ホームユース家具に主軸を置いたコスガは、リビング・ダイニング・ベッドルームのインテリアをトータルにコーディネートする家具シリーズを多数開発した。その開発の背景にはプレハブ住宅産業との関係、消費者の個性の多様化への対応、インテリアのトータルコーディネートの必要性、ピリオッド・スタイルの考え方等があった。コスガにおける家具スタイルは全体的に多様であり、全方位的であった。それらは伝統的ヨーロッパスタイル、カントリー(ヴァナキュラ)スタイル、モダンスタイル、コロニアルスタイル、アジアンスタイル、ジャパニーズスタイル、ポスト・モダンスタイル、多様式等であった。60年代のコスガファニチュアデザインコンペティションは新製品開発よりは家具デザイナー養成に貢献した。その審査委員の顔ぶれから産業工芸試験所、学術機関、デパート、量産家具専門家との関係が窺われる。コスガは社外デザイナーにデザインを委嘱することもあったが、大多数のコスガの家具は社内家具デザイン部によってデザインされたものであった。
- 2011-05-31
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