アカパンカビ・カルシウムホメオスタシス異常突然変異株を用いた細胞外カルシウム濃度変化による細胞タンパク質パターン変化の解析
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概要
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アカパンカビ(Neurospora crassa)は培養液中のカルシウム濃度の変化により大きくその成長率が変わる.そのため培養中のカルシウム濃度が異なると,アカパンカビの細胞内の組成も変化すると考えられる.今回,培養中のカルシウム濃度がアカパンカビの細胞タンパク質の組成にどのような変化を与えるか調べた.その結果,野生株で細胞外カルシウム濃度に依存して量が変化する4種類のタンパク質の存在が明らかになった.カルシウムホメオスタシスに欠陥があり,高濃度カルシウム存在下では成長が抑制される突然変異株ca-1(19)を用い同様に調べた結果,低濃度カルシウムで培養したときにも2種類のタンパク質の量が増加していることが明らかになった.これら分子量91 と32 kDaの2つのタンパク質は,アカパンカビのカルシウムストレスを示すマーカータンパク質になる可能性がある.
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