衾覆儀の成立と変容 : 王朝貴族の婚姻儀礼
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概要
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平安貴族層の婚姻儀礼の中に、第一夜に寝所の御帳中に臥した新郎新婦の上に夜具である衾を覆う衾覆儀がある。これは11世紀前後、天皇・東宮への入内から開始された。当初の衾覆人は、新婦の母が多かったが、12世紀になると、夫婦健在で子息が健康に育っている者や服喪中でない者等の「無憚人」へ、さらに男性とりわけ新婦の父へと変容していく。これは、男性優位の非対称のジェンダー構造が構築された社会に対応している。
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