平安貴族の婚姻と家・生活 : 右大臣実資娘千古と婿兼頼の場合
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概要
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平安時代の十一世紀中頃の上層貴族層の婚姻決定と婚姻生活の事例検討である。右大臣実資は娘千古のいくつかの縁談を政治的な配慮をしつつ進めていくが、皇親源師房と道長息長家との場合は破談になり、道長次妻腹頼宗息兼頼との縁談がまとまる。婿兼頼は結婚当初から実資の小野宮邸東対に妻方同居する。舅実頼は婿に経済的援助や朝廷内の儀式や職務の教授を行うなど婿傅きを積極的に行い、小野宮一家との交流にも婿を参加させる。婿兼頼は実父頼宗宅へも度々訪れ、政治的行為や儀式等では父方の父系親族一員として行動する。また、小野宮一家と頼宗一家との交流も盛んに行われ、姻族とも密接な関係を保っていた。
著者
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