Ch.アレグザンダーにおける形態・力・パターン・世界 : 形態論批判の予備的考察(1)
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概要
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現代デザインを捉え直す試みのなかでとりわけ基幹的な意味をもつのは,形態形成や環境形成が立脚している「文化」としての言葉のシステムが潜在させている,必ずしも自覚されていない諸前提を明るみにだす作業である。デザインが基礎を置いている近代以来の「形態論的」な言葉は,基本的には世界を形態へと分節させるという方向づけを持っていると考えられる。この研究では,1960年から1980年までをひと区切りとして捉えたCh.アレグザンダーの形態及び環境構造の理論を検討するという方法を通じ,「形態」という概念がそこでどのような組み換えを経てきたかを明らかにしようとする。「形態・力・パターン・世界」といった理論構成の基軸となっている諸概念を検討し,それらが示唆している概念変換の意味を考察する。このような考察を踏まえ,現代形態論という「文化」の仕組みと前提を解明しようとする「形態論批判」という哲学的方法が成立し,また主要な意義をもつ可能性を提起する。
- 日本デザイン学会の論文
- 1995-05-31
著者
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