シート設計因子としての物理特性 : シート設計方法に関する一考察(2)
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概要
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自動車開発においてシートの定量的設計方法の構築は,確実な商品力確保,開発の期間短縮などの今日的課題からしても重要課題の一つとなっている。本稿では,まず,企業でのシート開発に携わる専門家と一般ユーザの評価構造の差異を官能評価実験結果から明らかにすることで開発側の仮説設定,即ち市場評価予測の一助とすることを試みた。次に座り心地評価とシートの体圧分布,たわみ・振動特性など物理特性との対応関係について相関分析,重回帰分析を用いた解析し,座り心地代用特性としての選定検討を行った。その結果,専門家,一般ユーザの評価構造は共にフィット感の寄与が大であるものの,専門家が腰椎支持,一般ユーザが柔らかさをより重視している点で差異が認められた。また,座り心地の代用特性として,体圧分布上の腰椎支持割合等4物性,たわみ・振動特性上の静ばね定数とヒステリシスロス率の合成値等3物性等,合計8物性値が選定され,今後の定量的設計方法への活用可能な設計因子として示した。
- 日本デザイン学会の論文
- 1994-11-20
著者
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