夏泊半島及び下北半島西部の淡水産プラナリアの生態調査報告

概要

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青森県の夏泊半島と下北半島西一北部の淡水棲三岐腸類の分布を調査した結果,ナミウズムシ dugesia japonica ICHIKAWA et KAWAKATSU,ミヤマウズムシ Phagocata vivida(IJIMA et KABURAKl),トウホクコガタウズムシ Phagocata teshirogii ICHIKAWA et KAWAKATSU,カズメウズムシ Polycelis auriculata IJIMA et KABURAKl,キクシロカズメウズムシ Polycelis sapporo(IJIMA et KABURAKl)及びキクシロウズムシ Deudrocoelopsis lacteus ICHIKAWA et OKUGAWA の6種の棲息が確認された。D.japonicaは平地の水域に広く分布している。Pol. auriculataは下北半島の山地の冷水域に分布している。Pol. sappro は夏泊半島及び下北半島の平地の水域に分布している。Ph. teshirogii と Den. lacteusも下北半島から記録されたが,その棲息地は少ない。分布範囲の広い4種の棲息地の垂直分布範囲と棲息水温範囲はD. japonica(5〜180m,10.0〜24.0℃),Ph. vivida(10〜500m,10.0〜22.0℃),Pol. auriculata(500〜700m,13.5〜14.0℃),Pol. sapporo(20〜13Om,10.0〜17.0℃)であった。垂直分布型はJSV-(JSVA)-(SVA)-VA-Aのように示される。