比較研究授業を通して分かった文学的文章の読みを規定する諸条件
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概要
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「世界一美しいぽくの村」という文学的文章教材を使って,附属の教官と大学教官とで比較研究授業を行った。この二つの授業を比較・検討することにより,「文学的文章の読みにおいてどこまで自由な想像を許容できるのか。」という中心課題を追求し,併せて(1)事実・史実とテキストの読み,(2)挿絵の読みとテキストの読み,(3)作者の解釈とテキストの読み,という読みを規定する条件について考察した。その結果,A作者小林豊のこう読んでほしいという意図,B「世界一美しいぼくの村」に描かれている作品世界から生まれる読み,C教師榧及び佐藤の読み,D子どもたちが自ら生み出す読み,E事実としてのアフガニスタンの国の様子からとらえられる読み,という読みが授業の中で交錯しながら成立しているという実態と,BとDの読みを結び付けることの重要性が明らかになった。
- 日本教科教育学会の論文
- 2003-09-30
著者
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