インプットの言語形式への注意と文学的読解プロセスの関係 : 第二言語習得のための理論的考察
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概要
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英語教育において,学習者の言語知識を発達させていくことは重要な課題である。このような要求に応えるべく,学習者の注意(attention)をいかに言語形式に向けさせるかということに関して研究がなされてきた。そして,この流れに沿った形で,文学的読解プロセスが有効な手段になるのではないかという主張がなされてきている。しかしこのような主張は,文学的読解プロセスが有効となるそのメカニズムを十分に説明せずに論を進めている。文学的読解プロセスに関する研究は今後多くなされていくと考えられるが,そのメカニズムの説明を欠いたままなされていくのは望ましくない。したがって本論では,このメカニズムを明確に記述することをその目的とする。本論は理論研究であるが,このような研究は今後の研究の進展に大きく貢献するものと考える。なお,本論文で提示するものはあくまでも仮説の段階であり,今後の研究の出発点として示す。
- 日本教科教育学会の論文
- 2003-06-30
著者
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