総合的な学習の単元構成についての一考察 : ドイツの事実教授の教科書分析を中心にして
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概要
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本稿は,ドイツの事実教授の教科書分析を通して,教材の選択・配列や連続・発展の仕方を明らかにした。その結果,教材内容は,子どもを基点に地域の特殊事情に応じた現実生活上に現れる具体的な場の全体が子どもの生活圏として捉えられていた。しかもその配列は,子どもの生活空間の拡がりを基準に同心円的に拡大させていた。またその連続・発展の視点として,事態に対処する,目的を持って働く,交通にかかわる,余暇を計画的に利用する,個人的・集団的な交友関係を築き生活する,供給する,の6点の生活行動の基本的機能が洞察できた。そして,これらの機能は,日常の現実生活に存在する多様な人間の営みの中から,年齢段階の子どもに知覚でき,経験され,実感されながら身に付ける活動に簡略化され,各学年において繰り返し実践される螺旋型カリキュラムとなっていた。
- 日本教科教育学会の論文
- 2003-06-30
著者
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