体育科教育における発問構成に関する研究
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概要
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本研究の目的は,特に,教材の論理,授業場面の構成というアスペクトから,体育において発問がどのような考え方に基づいて構成されるのかについてを考察することである。考察は以下のように要約される。体育授業において発問を構成する際には,第一に発問を発問系列として捉える必要がある。この発問系列は,教材の論理に従うという意味での系列性と授業場面を構成する要素との関係における系対比が相互に関係づけ合って構成されると考えられる。発問系列が教材の論理に従うという場合,発問は,教材特性および単元のねらい一授業目標(課題)に応じて「運動技術の系統性-学習の階層性」という観点,あるいは動作のアルゴリズムを内包した動作結合の位相構造という観点から構成されると考えられる。授業場面構成との関係における発問系列においては,課題に関わる発問から,学習者の思考をゆさぶり視点を限定しつつ観察=比較・分析に関わる発問に展開するという系列比がこの系列構造の中核を構成し,とりわけ学習者の主体的な観察行為がここでの発問構成にとって重要な役割を果たしていると考えることができる。
- 日本教科教育学会の論文
- 1987-06-30
著者
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