系列スキル学習における反応選択の自由度

概要

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本研究の目的は,系列スキル学習における反応選択の自由度の影響を検討することにある。そこで,まず運動系列を構成するときの学習者の反応選択の自由度を階層的に構造化し,2つの学習条件を設定した。そして,40名の被験者を2つの異なった授業実施グループに20名づつ割りあて,各グループにひとつの条件を適用した。学習課題はバスケットボールの系列学習である。実験データは,試行遂行時間,成功試行数,予測,エラーおよびバウンド数といった5つの観点から分析された。その結果,反応選択の自由度の高い条件で学習したグループが,自由度の低い条件で学習したグループに比較して,全体的に高いパフォーマンスレベルを示した。この結果は前回の実験で得られた結果とほぼ同様なものであるが,ただ成功試行数およびバウンド数に関しては反応選択の自由度の高いグループが自由度の低いグループに比較して非常に高いパフォーマンスレベルを示すという異なった結果が得られ,学習条件の効果が認められた。
日本教科教育学会の論文
1982-02-20