26. 有限要素法による溶接時熱応力の解析-IV

概要

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先に温度による材料特性の変化を考慮して、溶接時応力の弾塑性解析を試みた。しかし、その後有限要素法解析に一部改善を要する点が認められたので、これを修正して計算し直した。同時に空気の熱伝導率、入熱量、溶接速度等を変えて解析し、それらの影響について検討した。本報は以上についての報告である。解析したのは前報-IIIと同じ図-1の試験片についてであって、表-1のように条件を変えた。なお弾性解析は、弾塑性解析結果と対比するために行ったものである。解析に際し、溶接部形状が実際には図-1(b)のようであるのを同図(c)のように置きかえた。また応力度-ひずみ度関係は、ひずみ硬化を無視した完全弾塑性型を仮定した。更に文献によると、ヤング係数E及び降伏点応力度δ_γは、温度によって図-2点線のように変化するが、これを簡単のための同図実線のように仮定することにした。700℃以上のE,δ_γは、全て300℃以下の1/100である。その他ポアソン比は温度によらず0.3とする等の仮定は、前報-III又は文献と同じである。