34. 立体解析による構造物の水平力時応力について-I(構造系)

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本報は、具体的な諸元を有する鉄筋コンクリート造一層建物を例として、スラブとはり、柱と壁及びはりが偏心接合された場合、水平力時応力及び変形に対しどのような影響を与えるについて検討したものである。実際の建物では、スラブとはりは偏心接合されているのが普通であり、柱とはりあるいは壁も平面計画やデザインの関係で偏心接合している例が非常に多い。しかしこのような偏心接合が、構造物全体の諸性状に及ぼす影響を検討した例は、はりに対し有効幅内スラブを考慮し、また柱に対し壁の影響を考慮して曲げ剛性を求めることを除けば、著者らの知る範囲ではない。本報で解析したのは、建築学会RC構造計算基準の設計例と同一のスパンと階高を有する図1に示す鉄筋コンクリート造Y方向5スパン,X方向3スパンの一層建物に100[t]の水平力が作した場合である。部材断面は、表1に示す通りとする。解析は、部材が全て材軸で接合されて偏心がまったくない場合を基準として、表2に示す合計7種類について行った。なお、スラブについては、はりの上縁側,耐震壁及び側ラーメンのはりについては、建物の外側に偏心しているものとする。また建物に作用する水平力の方向はY軸正方向とし、水平力の加わり方として、表2に示す2通りを考えた。Pは各柱の柱頭節点に、建物に作用する全水平力Q=100[t}を各柱の軸方向力の比に応じて配分した図2に示す水平力が働く場合である。なお、各柱の軸方向力は、階高中央から上の壁,柱の重量と支配面積内のスラブ重量から求めた。一方、Uは基礎ばり上端よりも上部に位置する要素についてその要素の自重の比に応じて全水平力を配分し要素の節点に作用するものとした場合である。ただし,いずれの場合もスラブ重量として、自重の他に105kg/m^2の積雪荷重を考えた。

34. 立体解析による構造物の水平力時応力について-I(構造系)

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