海面後方散乱の風向依存性 : 比較的弱い風速の場合(地球観測及び一般)

概要

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情報通信研究機構と宇宙航空研究開発機構が共同開発した航空機SAR:Pi-SARを用いて同一海面を短時間に観測することにより、海面からの後方散乱が示す風向依存性に関して解析を行った。今回解析した観測は海上風速5m/s程度の状況で行われたものであり、風速14m/sでの解析結果とも比較した。X-band VV偏波に対する正規化レーダ散乱断面積(NRCS)の示す風向依存性は、風速14m/sの解析結果とは異なり、風上風下コントラストが入射角に依存するという傾向を見せた。しかし、平行直交コントラストでは入射角依存性は弱かった。X-band VV偏波の風向依存性には風速14m/sの解析結果と大きな違いは見られなかった。これに対応して、X-bandの偏波比(PR)の風下風上コントラストも入射角依存性を示した。L-band NRCSの風向依存性は、風速14m/sでの解析結果と同様に小さく、その入射角依存性も小さかった。L-bandにおけるPRの風向依存性もNRCSに対応して小さかった。
2010-04-15