ワンセグ用データ放送を用いた災害時安否情報配信

概要

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近年,大地震などの自然災害の発生にともなう,トラフィック量の増加によるネットワークの輻輳を解決するための,情報伝達手段の整備が課題となっている.2006年4月に開始されたワンセグ放送は,携帯電話や携帯端末での受信を前提としており,災害発生時の避難中にでも簡単に受信することが可能である.また,ワンセグ放送はカルーセル伝送方式のデータ放送に対応しており,ネットワークの輻輳を起こさずにデータの閲覧が可能である.本研究では,ワンセグを用いた災害時の情報伝達手段の1つとして,ワンセグ用のデータ放送を利用した,災害時における安否情報の自動配信方式の構築を行い,実機実験を通して提案方式の実現性について検証を行った.安否情報サーバでの処理時間測定実験では,単位時間あたりの安否情報の処理速度を測定し,実際の災害時でも実用可能な速度であることを確認した.実機での動作検証実験では,安否情報の登録処理と,自動出力した安否情報が正しく閲覧できることを確認した.モジュール送出回数比変更実験では,スタートアップBMLの送出回数比を変更することによってスタートアップBMLの表示時間が改善されることを確認した.
2009-02-15