陸域観測技術衛星2号(ALOS-2)搭載のLバンドSARについて(宇宙応用シンポジウム〜小型衛星から宇宙ステーション関連システムの開発・運用成果〜)
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概要
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陸域観測技術衛星2号(ALOS-2:Advanced Land Observing Satellite-2)は、Lバンド合成開口レーダ(SAR:Synthetic Aperture Radar)を搭載した「だいち」後継ミッションである。ALOS-2は、社会のニーズを踏まえ、ALOS搭載PALSARを高分解能化、高感度化(NESZ:雑音等価後方散乱係数及びS/A:信号対不要波比)している。高分解能化は、地球観測衛星用Lバンドレーダに割り当てられた周波数帯の全帯域を使用するとともに、新たにスポットライト方式として進行方向にもビームを振る機能を持たせることで実現する。高感度化は、高出力増幅器(HPA)に高出力・高効率の窒化ガリウム(GaN)デバイスを採用することで良好なNESZを実現し、チャープ信号変調技術によりS/Aを改善する。また、回帰日数を大幅に短縮(ALOS-2:14日、ALOS:46日)し、かつ高精度軌道保持を行うことで、干渉SAR処理におけるコヒーレンズを向上させ、ストリップマップ観測のみならずスキャンSAR観測時にも干渉SAR処理が可能なシステムとしている。本稿では、ALOS-2の主要な性能、及び搭載されるLバンドSARについて紹介する。
- 2010-06-17
著者
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勘角 幸弘
宇宙航空研究開発機構
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大澤 右二
宇宙航空研究開発機構(JAXA)
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鳩岡 恭志
宇宙航空研究開発機構(JAXA)
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鈴木 新一
宇宙航空研究開発機構(JAXA)
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勘角 幸弘
宇宙航空研究開発機構(jaxa)
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大澤 右二
宇宙航空研究開発機構
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