パケット保持時間に制約がある光RAMバッファの導入による全光パケットスイッチの性能改善効果(コア・メトロシステム,フォトニックネットワーク・システム,光ネットワーク運用管理,光ネットワーク設計,トラヒックエンジニアリング,シグナリング,GMPLS,ドメイン間経路制御,ネットワーク監視,イーサネット,光伝達網(OTN),高速インタフェース,光制御(波長変換・スイッチング・ルーチング),光ノード技術,光クロスコネクト(OXC),光分岐挿入多重(OADM),光多重・分離装置,光信号処理,光スイッチ素子,一般)

概要

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光パケットスイッチにおいて生じるパケット競合を解消する手段として,波長変換による波長上の競合回避や固定遅延を与えるファイバ遅延線による時間軸上の競合回避が検討されてきた.近年は,ナノ加工技術の進展により,電気処理することなく光信号を保持する光RAMデバイスの研究開発が進展しつつある.特に,フォトニック結晶を用いた光RAMデバイスは高度な集積化が可能とされており,光パケットスイッチのバッファシステムへの適用が期待される.ところが,フォトニック結晶を用いた光RAMデバイス固有の課題として,動作波長への依存性やビット情報の保持時間などの技術的制約が考えられる.本稿では,フォトニック結晶を用いた光RAMデバイスおよびバッファシステムを対象とし,光RAMバッファを導入する性能改善効果を明らかにするとともに,光パケットスイッチに適用する場合に求められる性能要件を明らかにする.計算機シミュレーションによる評価の結果,8×8,波長多重数8,かつ,波長当たりの回線容量が40Gbpsの共有バッファ型光パケットスイッチにおいて,15パケット程度のバッファ容量と200ns程度の保持時間が必要となることが明らかとなった.
2010-06-17