異なる条件で栽培したナメコ子実体のラジカル消去能
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概要
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ナメコは日本国内で一般的な食用きのこであるが,その食品機能性に関する報告例は少ない.本報告では,ナメコの食品機能性を明らかにする目的で,空調栽培して収穫した子実体のラジカル消去能を測定した.ナメコ3品種(福島N1号,福島N2号,KX008号)を,米ヌカ,フスマ,及び双方を添加した3種類の培地で空調栽培し,発生した子実体をつぼみ及びひらき段階で収穫した.収穫は2回行い,得られた子実体から80%エタノール抽出液を調製し,それらのDPPHラジカル消去能を測定した.その結果,いずれの品種及び培地においても,つぼみ子実体よりひらき子実体が高いDPPHラジカル消去能を示した.また,福島N1号のDPPHラジカル消去能は福島N2号及びKX008号に比べて高く,特に米ヌカを栄養材としたとき最も高かった.これらの結果から,ナメコ子実体のDPPHラジカル消去能は収穫時期,品種,培地組成によって差が生じることが示唆された.
- 2010-07-31
著者
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山下 慎司
帯広畜産大学食料生産科学
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山下 慎司
東北大・院農・機能分子解析
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武井 利之
福島県林業試験場
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山下 慎司
福島県ハイテクプラザ会津若松支援センター
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関澤 春仁
福島県農業総合センター
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渡部 正明
福島県林業研究センター
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武井 利之
福島県林業研究センター
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