計算量を削減したパッシブ型ループパケット検出方式とOpenFlow Networkへの適用(フロー制御)

概要

論文の詳細を見る
本稿では,計算量を削減しながらループパケットを検出する方式を提案する.近年,WEBへのアクセスができなくなった,メールが使えなくなった等のネットワーク障害が発生している.これらは,所定の目的地に到達せずにネットワーク内に滞留し続けているループパケットによって,引き起こされている可能性がある.また,近年着目されているOpenFlow Networkでは,一旦ループ障害が発生すると,その影響は大きい.その理由はOpenFlow Networkでは,TTLフィールドが無いため,一旦ループパケットが発生すると,長時間回り続けるからである.そのため,OpenFlow Networkでは従来ネットワークよりさらにループパケットを検出する必要がある.しかし,従来方式の全パケットを検査対象とする方式は負荷が大きい.そこで著者らはループパケットがエレファントフローの一種であることに着目し,エレファントフローのみを検査対象とすることでシステム負荷を軽減しながらループパケットを検出できる検出方式を提案する.シミュレーション結果により,本ループ検出方式は従来方式と比較して計算量を約25%以上削減しながら,ループパケットを検出できることを示した.
2010-02-25