電子カルテ学習支援システムにおけるテストの評価に関する研究
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概要
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我々は,医療現場で電子カルテシステムが導入された場合に,これを支援する人材,主に診療情報管理士に必要と考えられる知識・技能を,演習を通じて習得することを目的とした「電子カルテ・ラボ」学習支援システムを開発した.本システムは,電子カルテシステムの基本操作を中心とした,技能の習得を目的とした機能や,知識の習得を目的としたe-Learning機能があり,テストによる自己学習を通じて理解が深められる設計となっている.そのテストにより学習効果をより高めるため,テスト項目の評価を行った.テストは30項目からなる,多肢選択テストである.分析には,38名の学生を対象に実施したデータを用いた.評価は,各項目の正答率,識別指数を用いて,テストの内容的妥当性を検討した.項目の正答率が0.2以上,0.8以下,識別指数が0.2以上を望ましい項目とすると,30項目中,適合項目は12項目(40%)であった.適合項目に関して自信度と正答率・識別指数の関係を調べたところ,どちらも中程度の相関が見られた.テスト項目を評価する際に,自信度を調査することは,有用であると考えられる.最後に,項目反応理論を使用して分析を行った.正答率と識別指数を用いて行った項目の分類と項目特性曲線とは良く対応し,テストの評価方法として一定の有用性が認められた.
- 川崎医療福祉大学の論文
著者
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岡田 美保子
川崎医療福祉大学 医療福祉マネジメント学部医療情報学科
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渡邊 佳代
川崎医療福祉大学医療福祉マネジメント学部医療情報学科
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岡田 美保子
川崎医療福祉大学 医療情報学科
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岡田 美保子
川崎医療福祉大学医療福祉マネジメント学部医療情報学科
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原 平八郎
川崎医療福祉大学医療福祉マネジメント学部医療情報学科
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寺延 美惠子
川崎医療福祉大学医療福祉マネジメント学部医療秘書学科
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岡田 美保子
川崎医療福祉大 医療福祉マネジメント
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岡田 美保子
川崎医療福祉大学大学院医療技術学研究科医療情報学専攻
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原 平八郎
島根大学理学部情報科学科
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原 平八郎
川崎医療福祉大学医療情報学科
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Hara Heihachiro
Department Of Health Informatics Kawasaki University Of Medical Welfare
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