島小の教育実践 : 地域と学校
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概要
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斎藤喜博(1911-1981)は,1952(昭和27)年から11年間にわたって,群馬県佐波郡島村立島小学校(後,境町と合併)の校長を務めた。その間に,斎藤はいきいきと勉強する児童をつくりだしている。島小の児童が自分の心をひらいて,いきいきと勉強した背景には,何があったのか。本論文では,子どもが地域の中でどのように活動していたのかということに光を当てる。島小学校の教師たちは学校での授業実践と同様に子どもの自主性を尊重した教育実践を地域で展開した。島小の教育実践の特徴は,子どもや教師,地域の人々を抑圧から解放し,のびのびと生活するようにしていった点である。教師たちは,儀礼的なものを排除し,児童の学力を保障する実質的なもの(授業)を大事にしていった。島小の児童は,学校での生活と同様に,地域の生活の中に課題を発見し,その課題を解決するために集団を作り,いきいきとした勉強を展開した。
- 日本教育方法学会の論文
- 2003-03-31