思春期にある先天性疾患患児の疾患に関する自己開示とそれに伴う体験
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
先天性心疾患患児(以下CHD児)の療養行動には、周囲の理解とサポートが必要であり、そこには「自分のことを話す」という自己開示が関連すると考えられた。疾患に関する自己開示に伴う体験を明らかにすることで、友人関係の形成を築くための看護への示唆が得られると考え、外来通院中の10〜15歳のCHD児を対象に調査研究を行った。平均年齢は12.16±1.62歳であり、69.1%が手術を経験し、63.2%が管理指導区分E可であった。自己開示の対象は、親友が最も多く、その理由は「聞かれたから」が最も多かった。自己開示に伴う体験として、【開示に対する思い】、【開示した後の思い】、【開示対象の反応】、【開示後の関係】、【開示後の療養行動】の5カテゴリーが抽出され、CHD児が自分の疾患について「話してもいい」と思えるような認識を持てるかかわりと、自己開示に対する思いを支援できる関わりの必要性が示唆された。
- 2010-07-20
著者
関連論文
- 思春期にある先天性疾患患児の疾患に関する自己開示とそれに伴う体験
- 1歳児を持つ母親の事故防止行動の特徴と過去の経験、再発予防行動との関係
- 子どもと家族を主体としたセルフケアの発達支援 (特集 小児慢性疾患患者のための成人移行期支援) -- (家族の理解とアプローチ)
- 思春期の胆道閉鎖症患児の健康にかかわる情報の入手とセルフエスティーム、自己の健康のうけとめの特徴
- アトピー性皮膚炎の子どもをもつ母親の育児ストレス
- 思春期の健康にかかわる情報の入手とその関連要因
- 排泄管理を必要とする幼児の日常生活の自立とその関連要因 : 健康児との比較より
- 学童期の二分脊椎症児の母親の養育態度と健康管理への関わりについて
- 小児在宅ケアの包括的支援に向けたコーディネーター教育プログラムの開発
- 子どもの医療的ケアにかかわる医療・教育職の情報入手の現状と希望の実態 (特集 あらたな小児看護の場 特別支援学校における看護--退院したあの子は学校でどうしている?)
- 特集にあたって 二分脊椎をもつ子ども・家族とのパートナーシップを基盤とした支援 (特集 ライフステージからみた 二分脊椎の子どもと家族の生活支援)
- 思春期にある先天性心疾患患児の自己開示と自尊感情およびソーシャルサポートの関連
- 乳幼児期の子どもをもつ母親へのソーシャルサポートの特徴
- 日本版 Parenting Stress Index(PSI)の信頼性・妥当性の検討
- 思春期における問題発生の予防;先天性疾患患者へのアプローチ (特集 成育医療における思春期看護) -- (看護ケアに必要な知識と留意点)
- 葉酸摂取に対する性成熟期女性の反応とその促進に向けた支援 (特集 ライフステージからみた 二分脊椎の子どもと家族の生活支援)
- 小児在宅ケアにおけるコーディネーター教育プログラムの検討
- 医療的処置を行っている小児が通院している外来看護の実態と看護師の意識に関する調査
- 職業をもつ母親の養育行動と幼児の生活習慣に関する実態調査 : 規則的な生活習慣に焦点を当てて
- 関連研究 二分脊椎症児と家族のトータルケア:米国の2施設における専門外来の現状と今後の課題 (特集 二分脊椎症児のトータルケア)
- 21. 二分脊椎症患児の養育と母親のストレス(第 10 回日本小児外科 QOL 研究会)
- 療養児と家族の包括的支援のための小児在宅ケアガイドライン(1)小児在宅ケアガイドラインのねらいと活用
- 二分脊椎症患児の就園時の適応状況と母親のストレス
- 大学院教育改革支援プログラム「専攻横断型の包括的保健医療職の育成」の取組み
- 小児在宅ケアのカギは病院と地域との"連携"--入院中からの継続的な支援のポイント (特集 病院と地域の連携が可能にする小児在宅ケア)
- 特集にあたって 小児在宅ケアにおける患者・家族を主体とするチームアプローチ (総特集 小児在宅ケア--子ども・家族を主体とするチームアプローチ)
- 21世紀の在宅医療(10)小児患者の在宅ケア
- 療養児と家族の包括的支援のための小児在宅ケアガイドライン(12・最終回)小児在宅ケアにおけるコーディネーターの役割とネットワーク化
- 療養児と家族の包括的支援のための小児在宅ケアガイドライン(6)子どものセルフケア支援の実際
- 療養児と家族の包括的支援のための小児在宅ケアガイドライン(5)小児のセルフケアのポイント
- 先天性心疾患をもつ子どもの療養行動と自己管理への支援 (特集 先天性心疾患をもち成長する子どもたちへの支援) -- (看護ケア)
- 療養児と家族の包括的支援のための小児在宅ケアガイドライン(3)乳児・幼児の在宅ケアのポイント
- 母親が認識する乳児の状態と育児困難感の特徴とその関連
- 看護者の認識を通した新生児が亡くなる過程における母親の反応 : 母性の特徴に注目して
- 思春期の胆道閉鎖症患児の健康にかかわる情報の入手と健康行動, 社会的因子との関連
- 早産で出生した乳児の母親の育児困難感の特徴と関連要因 : 正期産児の母親との比較より
- 退院時の対応 (総特集 小児看護師に必要な知識と看護ケア技術) -- (家族とのコミュニケーション技術)
- 二分脊椎でキャリーオーバーした人の成育看護;小児期からの継続的ケアに焦点をあてて (小児難治性疾患のキャリーオーバーと成育医療--日常生活がより豊かになるために) -- (キャリーオーバーした人の成育看護)
- 二分脊椎症児の母親のストレスに対する精神的援助 (特集 二分脊椎症児のトータルケア) -- (看護のアプローチとケア)
- 幼児期から青年期における先天性心疾患をもつ子ども(人)の自立に対する親の望み
- 思春期・青年期にある先天性心疾患患者のレジリエンス構成要素