思春期にある先天性心疾患患児の自己開示と自尊感情およびソーシャルサポートの関連
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
先天性心疾患患児(以下CHD児)の療養行動には、周囲の理解とサポートが必要であり、そこには「自分のことを話す」という自己開示が関連すると考えられた。自己開示には相手との関係や自己概念とも関連すると考え、自尊感情、ソーシャルサポートとの関係や自己開示の特徴を明らかにすることを目的に、外来通院中の10〜15歳のCHD児を対象に調査研究を行った。平均年齢は12.16±1.62歳であり、69.1%が手術を経験し、63.2%が管理指導区分E可であった。自己開示尺度の合計平均は52.33±13.36であった。57.4%が疾患開示をし、通院が頻回であるものがより開示しており(p<0.05)、通院などの行動は疾患開示のきっかけになると推察された。自己開示と自尊感情に関係は認めなかった。ソーシャルサポートの合計は自己開示尺度と相関を示し(p=0.32, p<0.05)、疾患開示しているもののほうが高かった(p<0.05)。また教師のサポートも疾患開示をしているほうが高く(p<0.05)、安心して自己開示できる環境として総合的にソーシャルサポートを高めること、特に学校での教師のサポートの重要性が示唆された。
- 2008-09-20
著者
関連論文
- 思春期にある先天性疾患患児の疾患に関する自己開示とそれに伴う体験
- 思春期にある先天性心疾患患児の自己開示と自尊感情およびソーシャルサポートの関連
- 先天性心疾患をもつ子どもの療養行動と自己管理への支援 (特集 先天性心疾患をもち成長する子どもたちへの支援) -- (看護ケア)
- 幼児期から青年期における先天性心疾患をもつ子ども(人)の自立に対する親の望み
- 思春期・青年期にある先天性心疾患患者のレジリエンス構成要素