ある中規模総合病院におけるプラシーボ使用の現状と看護師の意識
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概要
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臨床で働く看護師が行っているプラシーボ治療の現状と、それにまつわる看護師の意識を明らかにすることを目的として、都内のある中規模総合病院で働く看護師142名を対象に無記名自記式質問紙にて調査を行った。本調査の結果では、46.9%が現勤務先でプラシーボ処置を実施しており、使用に際しインフォームド・コンセント(以下IC)の取得事例はわずか20例(23%)であった。この結果はプラシーボ治療の実施における社会的合意形成の必要性を示唆するものである。プラシーボ処置を実践する看護師のほとんどは治療の効果を認めており、肯定的に捉えていた。しかし一方で、患者が真実を知った時には医療側との信頼関係が崩れ、医療不信を招く恐れがあることを恐れていた。これらのことから、看護師はプラシーボ治療を医療従事者の立場からのみ捉えており、問題意識を持ってはいても、ICなどの患者を主体とした倫理的な意識は希薄であることがわかった。
- 2008-09-21
著者
-
田中 美穂
東邦大学医学部看護学科
-
小松 明
帝京大学医療技術学部柔道整復学科
-
小松 明
東京女子医大・第一生理
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小松 明
東京女子医科大学医学部第一生理:(現)帝京大学医療技術学部柔道整復学科
-
小松 明
東京女子医大・医
-
小松 明
東京女子医大
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