臨床診療におけるプラシーボ使用の現状 : 病院の病棟看護責任者に対する全国アンケート調査
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概要
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臨床で働く看護師がおこなっているプラシーボ治療の現状を、全国300床以上の病院955施設および東京都内20〜299床の病院337施設の内科系・外科系の病棟看護責任者を対象に無記名自記式質問紙にて調査を行った。過去1年間にプラシーボ与薬が実施されていると答えた者が、全国300床以上の病院で22.4%、都内20〜299床の病院で59.0%であった。実施されている場合、医師による説明なしが各々53.4%と45.7%、患者側の同意に関しては同意なしが各々66.1%と52.8%であった。このようにかなりの割合でインフォームド・コンセントのないままプラシーボ治療が行われている実態が分かった。また、「プラシーボ与薬は倫理に反すると思うか?」という設問に対して、各々の病棟看護責任者の53.5%と81.5%が「思わない」と答えた。これらの結果は、半数以上の病棟看護責任者がプラシーボ治療に関してパターナリスティックな態度を有していることを示す。
- 2010-09-23
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