定在波レーダにおける距離スペクトルの位相差を用いた距離測定法(計測・探査)
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概要
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マイクロ波,ミリ波における測距レーダとして,パルス,2周波CW,FMCW,周波数拡散などのタイプがこれまでに研究開発されてきた.また,これらとは別のタイプのレーダとして,定在波を用いて測距を行うレーダ(定在波レーダ)が提案されている.このレーダは非常に簡素な構成でありながら比較的精度の良い測距が可能であり,また0mから測距可能であるという他のレーダにはない特徴をもつ.定在波レーダは,FFTによって距離スペクトルを算出し,そのピーク位置からターゲットまでの距離を求めている.求められるピーク位置の精度は距離スペクトルのデータ間隔に依存し,誤差を小さくするためにはデータ間隔を小さくすればよいが,そのためには非常に大きなFFTデータ長が必要となる.本論文では,距離スペクトルの位相を利用することで,FFTデータ長を増やすことなく,距離スペクトルのピーク位置を高い精度で求める手法を提案する.数値計算に基づくシミュレーションにより本手法の有効性を確認した結果,距離スペクトルのデータ間隔が2mであっても,ターゲットの距離に対し,およそ±2.5mm以内の誤差でピーク位置が求められることが確認された.
- 2010-07-01
著者
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