セールス・マネジメントのための情報戦略
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概要
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市場の成熟化と多様化とが並存している今日の経営環境においては,市場に精通していることの重要性が益々高まりつつある.成熟化した市場において収益性を高めようとするならば,費用対効果を注意深く見計らったうえで経営資源を配置することが重要であり,それには市場状況に精通していることが不可欠となるためである.そこで本研究では,市場に最も近いところで活動している営業部隊を巧く活用することの重要性に着目し,市場状況への対応力を高めることを指向したセールス・マネジメント・システムのモデル化を行う.そのようなモデル化を行うときの一つのアプローチとして,市場情報を有効に活用するための仕組みをセールス・マネジメントの中に組み込むことを狙いとするものである.まず第1節では,市場への対応力という観点から,今日の代表的なセールス・マネジメント・システムの抱える問題点を明らかにし,改善の方向性を検討する.第2節では,営業戦略の策定プロセスを精緻に体系化することによって,市場状況が組織の上層部に行き届き,現場のコミットメントと全社的な資源配分方針との調和のとれた営業戦略を策定できることを提示する.第3節では,このようなセールス・マネジメント・システムを実務的に運用するにあたって,情報処理の負担を軽減するためにEDPシステムの概要を設計する.第4節では,結論および本稿において構築したセールス・マネジメントを導入していくうえで未解決の課題を述べる.
- 1993-07-25
著者
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