サンゴ礁に守られている沿岸域の環境(シンポジウム:サンゴ礁とその周辺海域の環境)
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
島を取り囲む裾礁や,バリアリーフは,その海域と陸域の間にラグーンを持ち,沿岸部に対して,波浪や海流等の外力の作用を緩和するバッファゾーンとしての役割も持っている.そうした緩衝作用のおかけで,熱帯生態系の重要な構成員である藻場や干潟,マングローブ林といった生態系が発達しているとも言える.熱帯の生態系間の依存関係を干潟における生物分布の支配要因や,マングローブ林のセジメントフラックスの観測例により示した.干潟においては,波に強く支配された生物分布が存在することが示され,マングローブ林においては,波の強弱によりセジメントフラックスの方向が変化し,地形が維持されている様子が推定されるデータが得られた.こうした観測結果から,陸側に存在する沿岸域生態系が裾礁や,バリアリーフによる波浪の緩衝効果およびラグーンの影響を強く受けている(守られている)ことが示された.
- 2008-08-29
著者
関連論文
- 環境施策に資する内湾域の総合的な環境把握を目指したMEL1D-MBモデルの構築
- 内湾域環境における連続モニタリング手法の効率化に関する基礎的研究
- 潮汐噴流の流れ特性に関する数値的研究
- Ecosystem Approach(生態系手法)を取り入れた港湾計画案の検討
- サンゴ礁に守られている沿岸域の環境(シンポジウム:サンゴ礁とその周辺海域の環境)
- アサリの生活史を考慮した生態系モデルの構築
- 波・流れを考慮したアサリの稚貝の減耗評価の試み
- 港湾環境における付着生物群集の捉え方
- 東京湾の水環境の改善
- 秋季東京湾におけるアサリ(Ruditapes philippinarum)浮遊幼生の出現密度の時空間変動
- 夏季東京湾におけるアサリ(Ruditapes philippinarum)浮遊幼生の出現密度の時空間変動
- アサリのすむ海岸の整備に向けて (特集 防護・環境・利用の調和した海岸を目指して)
- 短波海洋レーダー技術の開発・利用・展望
- 東京湾の再生 (新春特集 下水道のゼロの焦点--機能喪失と再生への道) -- (視点3 地球・水環境の再生)
- 東京湾における総合的な環境管理・予測システム--観測とモデルの統合
- 港湾事業における環境修復への取り組み (総特集 東京湾の環境回復--目標と課題)
- 自然再生への取り組みを支える研究(1) (特集 自然再生と港湾)
- 港湾環境施策における順応的管理の適用性ついて (特集 港湾行政のグリーン化) -- (環境整備の今後の進め方について)
- 沿岸域の環境の保全・再生・創出の目標と、その管理手法を取り巻く最近の状況 (特集 沿岸域をめぐる新たな利用と管理へ向けて)
- 底泥の化学組成および粒度分布を用いた底泥輸送の推定--京浜運河への適用事例
- B-2-19 海洋レーダによる津波検知 : 2011年東北地方太平洋沖地震(B-2. 宇宙・航行エレクトロニクス,一般セッション)
- シミュレータの開発による伊勢湾における漁業行動の定量的評価
- 内湾・内海域におけるベントス幼生の分散・回帰 : 東京湾におけるアサリを例に