「生物」を履修しない生徒に対する細胞・遺伝・分子生物学の授業実施に関する報告
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概要
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工業高等専門学校の「生物」を履修しない16歳の生徒を対象に,カリキュラムの不備を補うための一案として総合理科の時間を利用して細胞・遺伝・分子生物学の授業を行なった。授業は,科学者の探究する姿勢や様子に気付かせる効果があった。また基礎知識や概念を身に付けさせる効果があり,科学的思考力の育成にも効果があると推察された。興味関心を引き出す効果も見られ,主体的に発展的内容にまで取り組む能力や態度の育成にも効果があることが推察された。しかし総合的に理解できるよう組み立てた授業では,各小単元から派生する関連事項について設定時間内に学習させることができなかった。また社会科学に関する授業や生命を尊重する態度を育成するための授業の必要性が認められた。2005年と2006年のアンケート調査によると,授業の中で最も興味を持った内容については遺伝の仕組みや血液型がよく選ばれた。新学習指導要領の改訂に伴い遺伝の規則性を中学校で学習するため,今回のような授業では血液型や伴性遺伝など実際的な内容を中心に扱うことができるようになる。理科の有用性を実感させることができるようになると考える。中学校新学習指導要領の内容を踏まえ,理解の定着を図る授業及び問題点を改善し理解の広がりと深まりを実現する授業の構成と方法についての検討が必要であると考える。
- 2008-11-30
著者
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