病理診断アトラス(20)造血系:悪性リンパ腫の病理診断
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
悪性リンパ腫の診断は新WHO分類に従って行われる。これは1994年の"Revised European American Classification of Lymphoid neoplasms" 、所謂REAL分類とよばれるものに基づいている。REAL分類では、リンパ球の病変は基本的に3つの大きなカテゴリーに分けられており、それはB細胞腫瘍、T/NK細胞腫瘍、ホジキンリンパ腫である。REAL分類は、組織形態や免疫形質の微妙な差異や、予後ではなく、"真の疾患単位"に焦点を当てている。このためWHO分類のB細胞腫瘍、T/NK細胞腫瘍においては非常に多くの項目がリストに挙げられることとなった。個々の疾患は、病理形態・免疫学的特徴・分子生物学的特徴・臨床的特徴によって規定されるが、病理学的診断にあたっては多くの症例は組織形態・免疫組織化学による形質とともに、臨床情報を考慮することによって診断が可能である。本稿では、WHO分類の概要とともに、悪性リンパ腫の病理診断において注意すべき事項について述べる。
- 2010-05-25
著者
関連論文
- 病理診断アトラス(20)造血系:悪性リンパ腫の病理診断
- 乳腺原発 diffuse large B cell lymphoma における細胞学的・免疫組織化学的検討
- 子宮内膜細胞診が診断の契機となった intravascular large B-cell lymphoma の1例(子宮体部3-(9), 第44回日本臨床細胞学会秋期大会)
- 4.Sodium methoxideによるCD1a免疫染色法の検討(第16回学内病理談話会,学術情報)
- Focal myositis の1例 : 筋組織内浸潤細胞の免疫組織化学的研究
- Primitive neuroectodermal tumorの1例
- Warthin腫瘍のリンパ間質の意義 : 定量的解析の試み
- 濾胞性リンパ腫における低親和性IgE FCレセプター(FCεR2)の分布
- リンパ濾胞におけるFcεRの分布
- 形質細胞性白血病を疑わせるほど末梢血および骨髄に著明な多クローン性形質細胞増生を伴った Angioimmunoblastic T-cell lymphoma
- Helicobacter pylori除菌治療後完全寛解に至った直腸MALTリンパ腫の1例
- プリオン不活化のための蟻酸処理が免疫組織化学の染色性に及ぼす影響
- 副腎に発生したoncocytic tumorの1例
- 東京女子医大病理部門における筋組織検体のホルマリン固定パラフィン包埋標本を用いた病理診断
- コンピューターソフトPhotoshopを用いた多重免疫染色
- 東京女子医大病理部門における末梢神経組織検体のホルマリン固定パラフィン包埋標本を用いた病理診断