末端に立体構造が固定されたゲルミルビニル基を有する棒状およびY字型フェニレンエチニレン誘導体の合成
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概要
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共役系有機化合物は,有機LED,液晶ディスプレイまたはソーラーセルなどの機能性有機材料として注目されている.本研究では,(Z)-ゲルミル(スタンニル)エテン類1 を用いた,末端に立体構造が固定されたビニルゲルマンユニットを有するフェニレンエチニレン誘導体の合成について検討した.まず,Migita-Kosugi-Stille 型反応が(Z)-ゲルミル(スタンニル)エテン類に適用可能か確かめるために有効触媒の検討を行った.その結果,高い活性を示すコンビネーション触媒Pd(dba)_2-PPh_3-CuI-LiCl が見出された.続いて行った(Z)-ゲルミル(スタンニル)エテン類と1,4-ジヨードベンゼンとの脱スタンニルアリール化反応は,片側のヨウ素のみが選択的に置換された生成物である(Z)-1-(トリエチルゲルミル)-2-(4-ヨードフェニル)-2-アリールエテン2を良好な収率で与えた.2と種々のアリールアセチレンとの薗頭- 萩原反応は,期待した生成物をそれぞれ高単離収率で与えた.さらに,2と1,4-ジエチニルベンゼンおよび1,3,5-トリエチニルベンゼンとの薗頭-萩原反応は,対応する棒状およびY 字型フェニレンエチニレン誘導体をそれぞれ高単離収率で与えた.
- 2009-03-31
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