食欲調節物質としてのα-ヒドロキシ-γ-置換-γ-ラクトン類の簡便な合成
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
七種類の新規α-クロロ-γ-(置換フェニル)-γ-ラクトン類をルテニウム(II)錯体を触媒とする置換スチレンとジクロロ酢酸トリメチルシリルまたは2,2-ジクロロプロピオン酸トリメチルシリルとの反応により穏和な条件下,良好な収率で合成した。得られたα-クロロ-γ-(置換フェニル)-γ-ラクトン類あるいはα-クロロ-γ-アルキル-γ-ラクトン類のアルカリ加水分解,それに続く酸性化は良好な収率でα-ヒドロキシ-γ-ラクトン類を立体異性体混合物として与えた。0.15mol dm^<-3>の塩化ナトリウム水溶液に溶解させたα-ヒドロキシ-γ-ヘキシル-γ-ラクトン立体異性体混合物を雄のウイスター系ラットへ腹膜投与すると,ラットの食物摂取を劇的に抑え込むことが分かった。本反応は良好な脂溶性を有する食欲調節α-ヒドロキシ-γ-ラクトン類の簡便な合成への道を開いた。
- 東海大学の論文
- 1995-03-30
著者
-
中野 多一
東海大学開発工学部物質化学科
-
中野 多一
Department Of Material Science And Technology School Of High-technology For Human Welfare Tokai Univ
-
井野 結理花
Department of Chemistry, Faculty of Engineering, Gunma University
-
井野 結理花
Department Of Chemistry Faculty Of Engineering Gunma University
関連論文
- 9,10- ビス[4-( 2 Z - シリル- もしくは 2 Z - ゲルミル- ビニル) フェニルエチニル]アントラセンの合成とスペクトル的性質
- 末端に立体構造が固定されたゲルミルビニル基を有する棒状およびY字型フェニレンエチニレン誘導体の合成
- パラジウムまたはルテニウム触媒存在下,ジシラン類または(トリメチルシリル)トリブチルスタンナンを用いる塩化シンナミルのシリル化と生成物の立体選択性
- 第VIII族遷移金属錯体を触媒とするジゲルマン類とハロゲン化2-アルケニルとの反応
- パラジウムを触媒とするジゲルマン類とハロゲン化置換ベンジルとの反応
- ヨウ化ナトリウム-DMF系を用いるα-クロロ-γ-ブチロラクトンの還元
- カチオン性ロジウム錯体を触媒とする末端アルキンのヒドロゲルミル化 : 生活習慣病予防薬指向複素環の前駆体合成-2
- 立体構造が固定されたシリルビニル基を末端に有する非対称型,対称型およびY字型フェニレンエチニレン誘導体の合成
- パラジウムを触媒とするアセチレンのゲルマスタンニル化を経由するゲルミルエテン類の合成 : 生活習慣病予防薬指向複素環の前駆体合成-1
- (Z)-1-アリール-2-ゲルミル-1-スタンニルエテンの合成と^3J_に及ぼすアリール基の電子伝達効果
- ジフェニルチタノセンを触媒とするヒドロシラン類の脱水素縮合
- α-クロロ-γ-ブチロラクトン類の脱塩化水素による2-ブテン-4-オリドの合成
- ルテニウム(2)錯体を触媒とするオレフィンとα-ポリクロロカルボン酸トリメチルシリルとの反応によるα-クロロ-γ-ブチロラクトン類の合成
- ルテニウム(2)錯体を触媒とするオレフィンとα-ポリクロロカルボン酸との反応によるα-クロロ-γ-ブチロラクトン類の合成
- 塩化置換ベンジルと対称型ジクロロジゲルマンとのパラジウム触媒メタセシスによるベンジルクロロゲルマン類の合成
- 食欲調節物質としてのα-ヒドロキシ-γ-置換-γ-ラクトン類の簡便な合成
- 新入生を対象とした創成型科目"プレゼミナール"の試行