農業開発普及論考 : -開発途上国の農業・農村開発に向けて-
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概要
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今日,途上国人口の20〜30%は近代部門に属し都市部に住んで近代的な生活を享受している。しかし,他の70〜80%は農村部において伝統的な生活を営み,その中の多くの人々が貧困と飢餓と隣り合った生活を強いられている。開発の最大の課題はこの大半の人口を擁する農業と農村社会の開発にあるということができる。<BR>本稿は途上国に焦点を絞った農業・農村開発協力に活用できる普及論について,これまでの筆者の研究蓄積を中心に纏めたものである。<BR>研究の順序と内容は次のとおりである。まず,人口増加に伴う開発協力の必要性について概観した後,これまで筆者が途上国において実施した調査結果をもとに,農業・農村・農民の実態を把握する。次に,途上国農民の人的環境と農業経営上の問題点を明らかにする。その後,発展段階と普及の関係を明らかにし,各発展段階において,農業・農村開発のために必要とされる技術と,普及スタッフが具備すべき条件について検討する。<BR>以上の検討結果をもとに,終章において,途上国の農業・農村開発に向けた効果的で客観性のある農業普及制度の評価法の開発について検討し,その結果を一つの評価法として提案し結論としている。
- 2010-03-15
著者
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