他者によるケアが必要な患者の気道感染予防を意図した口腔衛生状態の改善
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概要
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本研究の目的は口腔内が病因菌で汚染され他者によるケアが必要な入院患者に対し,適切と考えられる口腔ケアを一定期間実施し,患者の口腔内の衛生状態の改善がどのように見られるかを検証することである.方法は神奈川県のS大学病院で院内感染性肺炎の原因菌となる黄色ブドウ球菌や緑膿菌,各種腸内細菌で口腔内が汚染され気道感染リスク要因を持つ患者3例に対し,吸引しながら電動ブラッシングを行える全介助者用口腔ケアシステムその他を用いて口腔ケアを実施した.研究開始前と開始後の口腔健康状態の観察と2日に1回病因菌検出状況を調べ経過を追った.口腔ケアは,1回のケアに要した時間は10-20分で1日2-3回,2週間実施した.その結果口腔の健康状態は開始前,平均2.4-1.9であったものが2週間後には1.3-1に改善した.また病因菌の検出は,Pseudomonas aeruginosa, MRSA, Klebsiella, Aeinetobacter, Serriatia などが見られたが,研究開始後徐々に減少し12日ほどで検出されなくなった.口腔ケアを行うことにより病因菌の汚染と口腔の衛生状態は改善することが示唆された.
- 新潟県立看護大学の論文
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