「在宅療養支援病院」の開設数の現状と課題 : 在宅療養を支える病院の役割について
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概要
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本研究は、2008年の診療報酬改定において導入された「在宅療養支援病院」の開設状況を調査したものである。「在宅療養支援病院」は、在宅療養を支援する診療所がない地域で、在宅療養の主たる担い手となっている病院を診療報酬で高く評価する仕組みである。2008年10月1日現在、全国で北海道、秋田県、岐阜県、静岡県、鳥取県、広島県、大分県、鹿児島県、宮崎県の9道県に10病院しか存在しない。その理由は、「在宅療養支援病院」の施設基準に「病院を中心とした半径4km以内に診療所が存在しない」という、厳しい要件が課されていることが考えられる。そのため、「在宅療養支援病院」は極めて稀な存在となり、本来の在宅療養を支援する診療所がない地域を補完する役割を十分に担えていない。今後、在宅療養支援の環境を整えるためには、地域に存在している医療資源が十分活用できるように、選択の幅を備えた制度設計が必要である。
- 新潟青陵大学・新潟青陵大学短期大学部の論文
- 2009-03-10
著者
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