山形市におけるアレルギー性鼻炎患者の花粉抗原陽性率の検討

概要

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【背景・目的】花粉症の原因抗原としてはスギ・イネ科が有名であるが,その他の花粉症も注目されている.今回我々は当科を受診したアレルギー性鼻炎患者の花粉抗原陽性率について調査・検討したので報告する.【対象・方法】対象はアレルギー性鼻炎症例の男性90例,女性61例.ハウスダスト・ダニ・スギ・カモガヤ・チモシー・ブタクサ・ヨモギ・カナムグラ・アルテルナリア・カンジタ・アスペルギルスに加え,シラカンバ・クルミ・ヒメスイバ・コナラ・ヤナギのエキスを用いてスクラッチテストを施行した.【結果】スギ花粉陽性率(45%)よりもカモガヤ花粉陽性率(51%)のほうが高く,シラカンバ・クルミ・ヒメスイバ・コナラ・ヤナギ花粉はそれぞれ13%,8%,9%,11%,10%とスギ・イネ科花粉に比べると低いが真菌より高い陽性率であった.【考察】イネ科花粉や,イネ科花粉と飛散時期の重なるシラカンバ・クルミ・ヒメスイバ・コナラ・ヤナギ花粉は陽性率が高く重要な抗原と考えられた.重複陽性率も高い傾向があり,抗原間の交差反応性の検索も必要と考えられた.
2009-12-31