連成振り子の共振周期
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概要
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水平に張った糸に結ばれた長さの等しい2個の単振り子は共振する.この連成振り子の共振周期τ-静止状態から出発して,最大振幅をへて再び静止するまでの時間-は,糸のねじれを無視し,糸と単振り子との結び目が振動してエネルギーが伝達すると仮定するとτ=T_04lLM/((L-a)^2m)(ただし,l:単振り子の長さ,m:単振り子のおもりの質量,T_0:単振り子の周期2π√<l/g>,L:水平に張った糸の長さ,α:単振り子と糸の結び目間の距離,M:糸の張力を与えるおもりの質量)で与えられる.m=32.5g,L=100cm,振幅5cmに固定し,l=100cm,64cm,25cm,M=1.00×10^3g,5.02×10^2g,2.50×10^2gの各場合について,aを10cm<a<90cmの範囲で変化させ,τを測定した.その結果a≲70cmでは,測定値は理論に一致した.a≳70cmでは,測定値は理論値よりきわめて小さくなり,限界値があった.これより,aが小さいときには,結び目の振動によりエネルギーが伝わると結論できる.一方aが大きいときは,糸のねじれによる伝達の効果が大きくなる.このことは,糸の張力を大きくすると,τが小さくなることからも肯ける.
- 日本物理教育学会の論文
- 1982-09-05
著者
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