熱絶縁板の熱傳導率の測定に就て
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本文は温板と冷板を用ひて熱絶縁板の熱傳導率を測定する方法並びに装置に關する研究を記述したものである。保護板を附した温板の兩側に傳導率を測定せんとする絶縁板を當て、更に、其の兩側に冷板を常てゝ、壁温度の一定した空氣槽の内に置く。温板と保護板に一定の電流を通じ、冷板に温度の一定した水を通じて或る時間を經過する時は、試驗板及び温板の各部の温度は定常に達する。此の場合に於いて、温板に於いて發生した熱の一部は保護板を經て外部に發散する。然し、空氣槽の壁を適當な温度に保てば、温板より漏洩する熱流は消滅し、温板の加熱電流によつて發生する熱量より、試驗板を通過する熱流を知るを得、從つて、此の場合の試驗板の兩面の温度差を測定して、其の結果より試驗板の熱傳導率を求め得るのである。本文には測定方法の理論及び測定装置に就いて述べ、それによつて求めた測定結果を記述し、個々の結果の差異が凡そ1%であることが述べられて居る。
- 社団法人日本建築学会の論文
- 1934-04-15
著者
関連論文
- 基礎物理の多数指導の問題 : 基礎物理教育シンポジウム
- 45)吸濕固體中に於ける濕流と濕厭との關係
- 27) 濕氣に關する繊維材の一般性質
- 8) 濕氣擴散の基礎理論(固體吸濕體中に於ける)
- 7) 木材版に依る防濕効果に就いて
- 纎維板の熱傳導度に及ぼす含水率と温度の影響に就て
- 大氣の濕度と温度が纎維板の含水率に及ぼす影響に就て
- 纎維材の絶對乾燥に就て
- 熱絶縁板の熱傳導率の測定に就て
- 纎維質板の伸縮に就いて