大氣の濕度と温度が纎維板の含水率に及ぼす影響に就て
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概要
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本文は纎維板の含水率が、周圍の大氣の濕度と温度によつて變化する有様を測定する装置、並びにそれによつて求めた實驗結果を記述したものである。大氣の濕度は硫酸を用ひて調整し、試片の重量の變化は白金線で作つた示差螺旋秤によつて測定した。實驗は木纎維板と甘蔗纎維板 - 主として前者 - に就いて行ひ、大要次の如き結果を得た。大氣の濕度又は温度の變化によつて上記の纎維板の含水率が變化する有様は良く枯れた木材と同様である。等温變化に於いては、含水率は濕度が100%から凡そ80%に減少する間に急激に減少し、濕度がそれ以下數%に至る間は其の變化は比較的に緩かであるが、濕度が數%以下になると再び急となる。等濕度に於ける木纎維板の含水率と温度との關係は直線を以て表はされる。又、等温度に於いて濕度が増減又は減増する場合は、濕度が減少する場合の含水率が増加する場合よりも大である。
- 社団法人日本建築学会の論文
- 1934-09-05
著者
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