纎維材の絶對乾燥に就て
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概要
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本文は木材、木纎維板、バガス板、コルク板及び炭化コルク板の絶乾重量を眞空乾燥及び加熱乾燥によつて求めた結果の比較研究を記述したものである。上記諸材の試片を温度凡そ 30℃、壓力凡そ 0.05 mm (水銀柱) の眞空中に於いて乾燥して求めた重量は、温度 100℃餘の大氣中に於ける加熱乾燥によつて求めた從來の所謂絶乾重量よりも僅に大きく、從つて前者を絶乾重量として計算した試片の含水率は後者より計算したものよりも小さいけれども、其の値の差は 0.1〜0.4%である。此の結果によつて、纎維材の含水率を決定する爲の絶對乾燥の方法としては、眞空又は加熱何れにても宜いことが分る。又、濕度が零なる大氣中に於ける纎維材の重量は絶乾重量に等しく、從つてその含水率は零であることも此の實驗の結果から分るのである。
- 社団法人日本建築学会の論文
- 1934-08-05
著者
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