外来通院している小児がん患者への告知に対する親の意向 : 告知に対する親の不確かさに焦点をあてて
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
外来通院している小児がん患者の親15ケースを対象に、Mishelの不確実性理論を基盤に、子どもへの告知に対する親の意向を明らかにし、告知に対する意向を評価する認知の過程で生じている不確かさについて分析した。親の意向は「告知するつもりはない」「聞いてきたら隠さないが,敢えて告知するつもりはない」「告知せざるを得ないが踏ん切りがつかない」「隠す必要はない」であった。親は子どもへ告知するかしないかを決定するにあたって、まず「告知の必要性」や「告知の条件」について不確かさを生じており、多くの親が、自己管理の必要性から告知を肯定的に評価するのは、子どもの巣立ちの時期であった。告知する必要があると評価した親は、「告知の方法」や「告知後のサポート」、「家族の意向」や「医療者の意向」について不確かさを生じていたが、告知について気兼ねなく相談できる機会や場、人材の不足により、子どもへの告知を躊躇していた。
- 2005-09-05
著者
関連論文
- 小学生の病気対処行動の実態 : 小学校低学年の場合
- 子どもと学生の相互作用の分析 : 小児看護学実習で作成した流れ図を通して
- 心身症児の問題とその要因
- 青年期の体重認知とボディイメージ・セルフイメージに関する研究
- 摂食障害児の生育過程におけるエピソート : 患児と親へのカウンセリングを通して
- 母親の不安と子どもの言語に対する母親の受容性との関連
- 乳幼児の健康状態に対する母親の日頃の観察状況と病気時の対処行動
- 外来受診後における乳幼児の症状に対する母親の判断と対処行動--受診時と違う新たな症状が出現したとき
- 小児の入院に伴う母親の不安と患児の自立語の割合についての研究 : 入院時と退院時の変化
- 乳幼児の発病時における母親の不安と困ること及び諸要因との関係
- 開放型の小児精神神経科病棟における患児の問題行動に関わる看護師のストレス認知と対処行動
- 質問紙法を併用した進路指導面接 : 学生の自己効力感を高めるために
- 外来通院している小児がん患者への告知に対する親の意向 : 告知に対する親の不確かさに焦点をあてて
- 小児の休日・夜間救急医療における家族の実態 : 家族での対応と応急手当の知識
- 妊娠期から産褥期における母親の感情の変化 : 対児感情・対夫感情の推移
- 乳幼児を養育する父親と母親の育児ストレスと関連要因
- 小児の Health Locus of Control に関する研究(第1報) : 病気に関わる生活環境およびソーシャルサポートとの関連
- 中学生のHealth Locus of Controlに関する研究 : 生活環境要因との関連
- 小学校高学年児の病気の認識と自己効力感の関連
- 小児看護学実習で未熟児室の乳児を受け持った学生の看護上での困難感とそのときの指導者の関わり
- 外来通院している小児がん患者への告知に対する親のコーピング
- 学童期の病気の認識とHealth Locus of Controlとの関連
- 小児の Health Locus of Control に関する研究(第2報) : 自己効力感およびソーシャルサポートとの関連