亀裂情報から被害分布図を作成する簡便な方法 : 福岡県西方沖地震を例に
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概要
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2005年福岡県西方沖地震により福岡市市街地では各所で道路や建物などの構造物に多くの被害が生じた.本研究ではその地震でさまざまな構造物に生じた亀裂の観察方法と解析方法を工夫し,GISで被害分布図を作成した.市街地で見られた亀裂の程度と開口量を7階級に読み替え被害程度のドットマップとし,さらにGIS解析でドットマップから被害分布図を作成した.その図と地質・地形条件との関係を検討した結果,(1)地震被害は基盤深度の深い海岸付近,警固断層の東側,埋没谷で大きく,基盤深度の浅い地下の基盤の高まりや丘陵地近傍で小さい,(2)地震被害は段丘,自然堤防,沖積低地で小さく,海岸付近の地形(戦後の埋立地,海岸低地,砂丘)や丘陵地で大きいことが示された.したがって,亀裂に着目した本手法による被害分布図はある程度の客観性を持つと考えられる.
- 一般社団法人日本応用地質学会の論文
- 2009-08-10
著者
-
後藤 健介
長崎大学熱帯医学研究所社会環境分野
-
黒木 貴一
福岡教育大学
-
磯 望
西南学院大学
-
黒木 貴一
福岡教育大学教育学部
-
後藤 健介
長崎大学
-
黒木 貴一
福岡教育大・教育
-
磯 望
西南学院大学人間科学部
-
磯 望
西南学院大
-
黒木 貴一
福岡教育大
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