ホワイトアスパラガス栽培トンネル内における昆虫類の飛翔行動

概要

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ホワイトアスパラガス栽培地として利用されている廃トンネル内において,光誘引性の飛翔性昆虫類の種類組成,飛来時間,相対的な飛来量などを明らかにするため,データロガー付きのライトトラップを設置して捕獲調査を行った.その結果,捕獲数は昼間(14:30〜15:30)に最大値を示し,その後徐々に減少し,夜間(2:30〜3:30)は最小値を示した.飛来様式に昼間活動性の概日リズム(circadian rhythms)が観察された.捕獲した種は,2目4亜科で,優占種は甲虫目ハネカクシ科ツヤケシヒゲブトハネカクシ(Aleochara fucicola Sharp)と,ハエ目クロバネキノコバエ科の一種(Lycoriella sp.)であった.前者が総捕獲数の約58.3%,後者が41.3%で,その他の昆虫類(ハエ目ハヤトビバエ科の一種Leptocera sp.,ハエ目ユスリカ科Chironomidae複数種)が0.4%であった.調査地において大量飛翔している昆虫類は,トンネル外部から栽培床とともに人為的にトンネル内へ持ち込まれた可能性が高いと推測された.
2006-06-30