異文化教育を中心とした英語教育の実践例
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概要
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ルールが分からないゲームで、ルールを熟知した相手に勝つのは恐らく不可能である。言語の違いはスポーツの違いと同類だとする考え方によれば、日本語は弓道やボーリングの種類に属し、アメリカ英語はバスケットボールやアメリカンフットボールの類に近いと言う。これではルールは正反対に近い。一方で英語を習得するには実際に英語圏に行った方がいいとしばしば言われるが、日系移民の現実を見れば必ずしもそうではない。その国の文化規範を欠いている為、コミュニケーションで失敗を繰り返しているからである。この授業で提唱するのは、異文化間要素を主眼にして日本人の英語でのコミュニケーション能力を向上させる試みである。丁度武道の型の様にその世界で基本となるべきものを踏襲することにより、語学の習得も効率的に出来るのではないかという考え方が元になっている。その結果、授業の達成目標である英語でのコミュニケーション能力については、ほとんどの学生が自分自身の英語の意識が変わったと述べており、教室活動を肯定的に捉えていたようである。興味深いのは学生の中で、単に英語や外国人への苦手意識が消えただけでなく、外国人や外国文化への興味が出てきたことであった。
- 2009-03-31
著者
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