「母乳が不足している」という母親の母乳育児に関する認識
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概要
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本研究の目的は,母乳不足感を訴える母親の認識と,その認識が母乳育児の中断にどのように影響しているかを明らかにし,母親のニーズに基づいた看護職の支援のあり方について示唆を得ることである。調査対象者は1ヵ月健診を受診した異常がない母親および乳児で,無記名の19項目からなる自記式質問紙を用いて調査した。母乳不足感がある母親のなかには母乳育児への強い思いや,医療職からの励ましにより母乳育児を継続できている人がいた。一方で,「母乳をあげても児が泣き止まない」「母乳が足りないと思いミルクを補足したら児が泣き止んだ」という体験をした母親は「赤ちゃんが満足するのはミルクではないか」や「ミルクをあげれば泣き止むから,母乳より簡単」というような認識をもち,その認識が母乳育児の中断に影響を及ぼしたのではないかと考えられた。今回の調査から,母乳不足を感じた母親がミルクを補足するかどうか不安になる頃の支援が重要であり,母乳育児を継続できるよう,産後1週間頃に看護職が電話で様子をたずねたり,産後2週間健診などの看護介入の推進が示唆された。
著者
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