随筆文学の系譜 : 『方丈記』の影響力
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概要
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本稿は、室町時代と江戸時代に書かれた住まいに関する随筆の中から、肖柏と大田南畝の作品を中心に取り上げ、『方丈記』がそれらの作品に、どのような影響を与えたかを考察するものである。人は住まいに何を託し、どのような理想や願望を表現してきたのか。そして、それらの作品は文学史の中に、個別に点在するだけでなく、時代の流れを貫いて、どのような系譜をかたち作ってきたのか考えてみたい。それらの系譜を辿ることによって、『方丈記』に代表されるような、文学作品に見る住まいの理想像が、人間の生き方と密接に結びついていることが明らかになるとともに、『方丈記』が内包している多様な文学世界の広がりも明らかになるであろう。
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