大腸癌肺転移に対する外科治療の検討
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概要
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過去12年間に大腸癌原発の転移性肺腫瘍31例に対して33回の肺切除術を施行したので,術後成績および補助療法の有効性について検討した.31例中5例は肝転移に対する肝切除後の肺転移であった.全症例の平均生存期間は42.5ヵ月,5年生存率は29.5%,単発性,多発性別の5年生存率はそれぞれ38.5%,と23.3%であった.手術までの無病期間が2年以上と2年未満では有意差はなかった.原発巣の組織分化度,脈管侵襲度による差はみられなかった.肝転移先行例の3年生存率は25%と無肝転移例と差はなかったが,5年生存は得られなかった.肺所属リンパ節転移陽性例には3年生存はなく,陰性例の5年生存率38.1%に比し,明らかに予後不良であった.術前後のCEA値の変動をみると,正常値域の症例は明らかに予後が良好であった.補助療法ならびに再発例に対する治療としての化学療法は予後の改善に寄与するという証明は得られなかった.
- 特定非営利活動法人日本呼吸器外科学会の論文
- 1997-05-15
著者
-
大塚 浩史
近畿大学医学部堺病院外科
-
安富 正幸
近畿大学医学部第1外科学教室
-
原 聡
近畿大学医学部附属病院緩和ケア室
-
原 聡
近畿大学 医学部 第1外科
-
原 聡
近畿大学医学部 外科
-
安富 正幸
近畿大学医学部
-
田中 順哉
近畿大学医学部第1外科
-
西 耕作
近畿大学医学部第1外科
-
大塚 浩史
近畿大学医学部堺病院呼吸器科 外科
-
大塚 浩史
近畿大学医学部附属堺病院 外科
-
原 聡
近畿大学第1外科
-
西 耕作
近畿大学医学部第1外科学教室
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